梟バァバの徒然日記

人生どう生きたら良かったろ?

恐竜と子供

   f:id:eimyo7997:20210828160020j:plain
    布描きペンで

 保育園のお手伝いに行き始めた頃
 5歳児が私に言った 「ババァ」
 男の子はうつむき加減でチラリと眼を上げ睨む
 誰もいないしチョッピリ薄暗がり
 (何だと!ババァ?この言葉に慣れていない)
 戸惑いと不快感に包まれた

 それから程なくして 女の子が言った
「ヘン!可愛くない!」え?
 コレはいかん、何とかしなくては! 
 心当たりを真剣に考えた
 
 私のエプロンは確かに無地で可愛くない
 保育士さん達は皆キャラクター一杯のエプロン
 もしかして  コレかな?
 
 そこでポケットに小さな恐竜を描いてみた
 子供達はチラッと見るようになって
 「その恐竜はね、、」と話しかけてきた

 それで大きな恐竜も描いてみた
 「ア!頭にコブがあるからコイツはね!」
 恐竜談義が出来る様になった

 「ババァ」と言った男の子はそんな事無かったように
 明るい顔で私を見上げた
 「可愛くない」と言った女の子はすれ違いさまに
「後でパズルやろう」と言った
 
 ある保育士さんが言った「恐竜は最強ですよ」

 何を揺さぶるのだろうか?
 私もいっ時ガラスの恐竜作りに熱中した
 ゴジラも好きだけど
 物語に出てくる優しい恐竜も作りたかった
  
 f:id:eimyo7997:20210828155921j:plain
  ガラスの恐竜

 後日何枚かのエプロンに象やイルカも描いた
 いつの間にか「ババァ」という言葉は消えた